2013/7/20 23:00:画像にミスがありましたので差し替えました。お騒がせして申し訳ありません。
財務規模の大きい順番に40クラブを並べてみました
J40クラブを財務規模で並べてみただけのグラフです。2012年度Jクラブ経営情報開示の資料を元に作成しました。(同じグラフは、ここからダウンロードできるデータ使っても作れます。お好きな方は遊んでみてくださいな)
- PDF版の閲覧とダウンロードはこちらから。(ダウンロードして頂くほうがキレイに見られると思います)
- 2013/7/20 23:00 追記:右側のライン設定をミスっていました"J1/J2→5クラブ(自動降格3クラブ+自動昇格2クラブ)"を4クラブにしておりました。また、その影響でラインが下にズレております。ご注意くださいませ。
軽く費目の説明など
Jの開示資料と同じ5費目に分割して積算グラフとしました。費目は以下のとおりです。(札幌さんの予算実績が第一級の資料です。費目の区分は異なりますが)
- 広告料収入(いわゆるスポンサー料。親会社の有無が大きく出る費目)
- 入場料収入(お題目としては一番大事な費目。箱の大きさや、価格設定にとって左右される費目)
- Jリーグ分配金(スカパー!放映権料の分配とか。J1で2億円強、J2で1億円弱が相場。財務規模の小さいクラブにとっては生命線)
- アカデミー関連収入(サッカースクールの売上などなど。セレッソやベルマーレはこの費目0円。Jクラブ運営会社がアカデミー事業を傘下のNPO法人に事業移管しているパターンですね。株式会社+NPOや公益法人という事業形態は、今後増えそうです)
- その他の収入(一番厄介な費目。グッズやフーズの売上、通信販売、メルマガ定期購読などの販売事業と、賞金や移籍金などのチームから上がる収益がこの項目に)
理想の財務バランスは?
クラブ事情がどのクラブにもあり、「Jクラブとしての理想的な財務バランス」ってものは画餅でしかありません。入場料収入が増えるのは良い事ではありますが、観客動員が増え、広告価値が上がることで広告料収入が増え、高い位置でリバランスするってことも有り得るわけです。一概に入場料収入の多寡をもってクラブ経営の善し悪しを語るのは無理筋であると思います。
その他の費目という厄介な費目
入場料収入/観客動員数 =一試合一人あたりの入場料売上単価を算出することは可能です。ただし、実際のところ入場料収入を単純に客単価とするのはスタジアムに通う人なら違和感を覚えると思います。
上の費目にもあるようにスタでの飲食や、グッズ購入、購読会員など販売収入は、その他の費目に計上されています。これだけなら単純なのですが、その他の費目には”賞金”や”移籍金”といったサッカービジネスでの収益も計上されます。
2012年シーズンに、悲願のJ1優勝を果たしたサンフレッチェ広島であれば、その他の費目に、J1の優勝賞金が含まれる上、優勝によるグッズの特需が発生したことで、その他の費目が相乗効果で伸びているはずです。どの程度の伸びなのか?過去の優勝クラブとの変化量はどの程度か?などの問いが生まれてきます。
また、ACLやCWCなどによる賞金はドル建てで、為替レートというまた厄介な要素が入ってきます。さらに移籍金が絡んできた日にはお手上げでございます。
斯様な事情もあり、このグラフは「ならべてみただけ」というタイトルが付いております。個人的には、Jクラブの経営を見るための第一歩でしかないと認識しています。
とりあえず、Jリーグ事務局に於かれましては来年度決算より、下記2費目を分離計上して頂けるようお願いしてこの項を閉じたいと思います。
- グッズ販売などクラブの販売による売上
- 移籍金、賞金などチーム成績や選手移籍による売上